院長挨拶
院長から皆様へのご挨拶です。
大森院長ブログTOP | コラム(第43回)
コーヒーで脳卒中予防
2010/04/01
―コーヒーを飲む人は飲まない人に比べ脳卒中のリスクが29%低下する―

39~79歳のイギリス人22232人を平均12年間(最大15年間)追跡調査した結果です。22232人中コーヒーを飲む人は17807人・飲まない人は4425人でした。
年齢・性別・喫煙・社会階級・学歴・肥満度(BMI)・飲酒量・身体活動・お茶の摂取・塩分摂取・血中ビタミンC濃度・血圧・糖尿病・高脂血症で補正し、コーヒー摂取の有無と脳卒中の関係を解析しています。社会階級で調整している所がいかにもイギリス的ですし、ビタミンCも検討しているのがユニークです。
その結果コーヒーを飲む人は飲まない人に比べ脳卒中のリスクが29%低下していました。特に男性では38%と女性の16%に比べリスク低下が著明で、さらに喫煙者では41%低下と予防効果が最大でした。
摂取量については1日2杯~4杯の場合はリスクが低く、1日1杯だけや5杯以上の場合はリスクが若干高くなっています。
インスタントコーヒー派の僕には嬉しいことに、リスク低下はコーヒーの種類は関係なく、レギュラーコーヒ・インスタントコーヒー・カフェイン抜きのコーヒーいずれも同等に認められています。
コーヒーによる糖尿病予防効果は既に報告されており、動物実験でも神経保護作用があることが示唆されています。これらが脳卒中のリスク低下に関係するのかもしれません。
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