院長挨拶
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ビタミンD不足で認知症
2010/09
―ビタミンD欠乏の高齢者は認知機能低下のリスクが1.6倍―
ビタミンDと骨折の関係についてはさまざまな研究報告がありますが(ビタミンDの摂り過ぎで骨折しやすいという研究もあります)、今回は認知機能との関係を調べた初めての研究結果をご紹介します。
今回の研究ではイタリア人1154人を対象に、認知機能をベースライン・3年後・6年後に評価しています。認知機能は時間経過とともに当然低下します。また年齢・性別・学歴・ベースラインの認知機能・採血した季節・喫煙歴・うつ状態の有無・BMI・飲酒歴・摂取カロリー・身体障害の有無の影響を調整した上で、ビタミンDと認知機能の関係を評価しています。
その結果ベースラインの時点ですでに血清ビタミンD値が低いほど認知機能が低くなっていました。さらにビタミンD欠乏が重症の人はビタミンDが充分の人に比べ、経時的に認知機能が低下するリスクが1.6倍となりました。またベースラインで認知症でない人でも同様な結果となっています。
現時点ではビタミンD欠乏が認知機能を低下させるメカニズムは解明されていませんが、ある程度の予防効果は期待できそうですね。ちなみに日本人の中高年女性の55%はビタミンD不足と報告されています(欠乏症は2.2%)。
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