大森ファミリークリニック 千葉市花見川区 新検見川 内科呼吸器科アレルギー科

―糖尿病と診断された成人男性は糖尿病発症後15年以内に死亡するﾘｽｸが
健康な男性の3倍になる―

22年9月の欧州糖尿病学会でｽｳｪｰﾃﾞﾝから発表された最新の報告です。これまでにも糖尿病患者は早期の死亡ﾘｽｸが高いことが報告されていますが、今回もかなり衝撃的な研究結果です。

15～34歳に糖尿病と診断された879人を平均15.9年追跡調査しています。対照群は患者さんが糖尿病と診断された時に、生年月日・性別が一致する健康な人を設定しています。

15年の追跡期間中に糖尿病患者群の3.3%と対照群の1.1%が死亡しており、糖尿病患者の死亡ﾘｽｸは3倍となっています。この傾向は特に男性に著しくﾘｽｸは2.8倍でした。

糖尿病患者群の死亡時の平均年齢は37歳（18～48歳）とかなり若く、死因は糖尿病・循環器疾患の順でした。

死亡した場所および死亡診断日については特に衝撃的な結果になっています。糖尿病患者群のなんと過半数の55%は自宅で亡くなっており、45%の患者さんは死亡診断書に死亡日が明記されていませんでした。つまり約半数の方が自宅で人知れず亡くなっていた訳です。不幸にも若くして糖尿病になってしまった男性の方はぜひこの点に留意して生活して頂きたいと思います。